2013年10月8日火曜日

リトミックは教育です。人間教育です。

子どもたちと過ごしていると、100人いたら100人の驚きや発見があります。この子は、こんなことも考えていたのか、こんな発想もするのか、と大喜びの毎日。でもふと、横を見ると、どんよりとした表情をしているお母さまがいる。
聞いてみると(聞かなくてもなんとなく察するのですが)、この子のこれが不安だ、と嘆いている。どの親でも、我が子が幸せになってほしいと願う。親だからこそ、不安になり悩む。それを含んで考えても、困った困ったと泣きそうな表情で子どもを見ている。
 リトミックなので、音楽にあわせて動く。不安に不安が重なっているお母さまは、身体感覚が弱っている。さて、その原因は?さて、その時どうしたらいいのか。人は変えることは出来ないけれど、なにかあるのではないか。

 もう10年ぐらい前から、精神科医名越康文先生の本を読み、講座で話を伺い、メルマガを毎月読み、それでもまだまだわからない。ひとつわかると、またわからないことが100倍に増える。でも、毎日出会う子どもたちの今は、もう戻らない。幼児期の教育は、この子の将来を変えてしまう。

 “リトミック創始者である、エミール・ジャック=ダルクローズは、人間の発達、とりわけ基質、性格、そして人格について、哲学、教育学、心理学、生理学、体育学の徹底した研究によって究明し、その成果にもとづいて視座を設定して、リトミックの本質と意義を明らかにしていること。子どもを徹底して観察し、才能、能力、天性、といった子どもの心性の捉え方を革新し、リトミックによるその開発とともに人間性の開放を目指す音楽教育を世界ではじめて試行したこと。”「音楽と人間」エミール・ジャック=ダルクローズ著あとがきより。
 この間、杉本明先生のリトミック研修でも、「リトミックの理念は人間教育です。日本では教育の意味が違います。教育とは、その人の持っている能力を引き出すこと。」さらに杉本先生は「その人自身が、引き出したものを、自分で考えて噛み砕いて発展させる、ところまでを教育である」と。

 教育には近道はないけれど、子どもを尊敬することから、興味を持って見ること、からはじまると思います。
それには、どうしたらいいかな。いっしょに考えてみましょう。

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