2010年4月30日金曜日

リトミック教材~おさんぽのーとクラフト~

おさんぽのーとを開くと、見開きページに書いてあります。

『こどものためのリトミック』は、音楽を楽しみながら学習
することで「子どもたちのリズムや音感を育み、真の音楽的
能力を養うとともに、そのことによって集中力や、記憶力、
自動性そして自己表現力を最大限に高める」ための教育なのです。

 この「おさんぽのーと」は、音楽をよりイメージ豊かに、
そして正確に吸収するために必要な、数・言語・手や指先の
感覚・構図、そして音楽理論の導入等を、お母様の協力を得て、
教室で、またご家庭で学習していただくためのノートです。

 音楽のリズムを教室いっぱいに広げながら躍動し活動
していくリトミック、そして静かに、小さな手で真剣に
作業に取り組む子どもたちには、
無限の可能性があると思われます。

 「おさんぽのーと」の先生はお母さま、お母さまがたの
イメージ豊かにお話してくださったり、ひとつひとつを丁寧に
仕上げてゆく心を伝えてくだされば、このノートは何倍もの
力を発揮することでしょう。』


 リトミックのレッスンは、静と動。
 
 静の中から生まれることも、たくさんあります。

 
 モンテッソーリ教育を取り入れているリトミックのレッスンでは、切る・貼る・縫う・折る・など、その年齢にあったモンテッソーリ教育でいう「敏感期」をしっかりと見据えて
ひとりひとりの「できた!」の気持ちを大切にしています。


 それにより、精神的にも安定してじっくりと物事に取り組む子どもたちの姿勢が多くみられるようになってきています。

 もちろん。

 あせらず。ゆっくり、ゆっくり。

子どもの成長を見守る温かいお母さま方のご協力があってこそ。

いつも感謝しております。

まずはリズムから

音楽には三要素があります。
リズム・メロディー・ハーモニー。

子どもたちはやはりリズムから吸収していきます。


カラオケなどで歌う時、歌詞を見ながら歌いますよね。
どこかで聴いたことがある流行りの歌を選曲した場合、
音程があっていなくてもリズムだけは覚えている経験があると思います。



リトミック教育の創始者であるダルクローズは

 『子どもたちはまずリズムを覚え、そのリズムの上にメロディーを乗せてゆく』

と言っています。



音程はばっちりあっているけれども、リズムが違うことはありません。


まずはリズムから。

リトミックとは英語ではユーリズミックス。

良いリズムという意味です。



 川田 智子(リズム感がいい人はお料理も上手です。)

2010年4月29日木曜日

レッスン風景■ソルフェージュ


STEP5(5歳児)クラス。

音符の書き方を丁寧におけいこ中です。

音の長さは、もう身体でしっかり覚えています。
それを記号として認識しています。

音符を覚えることからではなく、
しっかりと音の長さ、時間、空間がわかっていますので、
ここでは、書くことだけ。


野球で言ったら、
走りこみ、バットの振り方、ボールの持ち方、腹筋、など、
基礎体力をつけてから、試合に出る感じですね。

2010年4月28日水曜日

レッスン風景写真2■おまけ■



 「こいのぼり」のお歌をうたって、
 「ちゅうりっぷ」のお歌をうたって。

レッスンの時間内ではここまで作りました。

足がかわいいのでご紹介しちゃいます!

リトミックとモンテッソーリ教育■レッスン風景写真1■



STEP3(3歳児クラス)

昨日のリトミックレッスンから。

月に2回おさんぽのーとのクラフトの時間です。

日本の文化、四季、伝統。
自分の国のことに誇りを持つことこそ、
これからの世界に羽ばたく人になっていくでしょう。

クラフトの説明は、
また次回のコラムで。

2010年4月26日月曜日

子どもの頃の思い出

 遠くから教室へ通ってくださっている方がたくさんいらっしゃいます。
お車や電車、バス、さらにバスと電車を乗り継いでという方まで。
小さいお子さまを連れて、時間通りにいらっしゃる姿を見るたびに、
胸が熱くなります。

教室へ入ってくるなり

 「先生!プレゼント!!」


緑色の葉っぱだったり、赤い葉っぱだったり、
秋の季節であればどんぐりだったり、
小さな石であったり、
映画館のパンフレット、保険のちらしまで。笑


 誰でもない、「先生」にプレゼントしようって思ってくれたもの。
 小さな小さな手にぎゅっと握って持ってきてくれた宝物です。

 ありがとう、ありがとう。


そして、
 教室に来るまでの道中も、お母さまと楽しんできてくれているんだな、と
小さな宝物を見て思います。

 お母さまが、『そんな石ころ!』とか『葉っぱなんて汚い!』
なんておっしゃっていたら、こんな素敵なプレゼントは
いただけないのです。

 きっとそこには、親子の会話があり、リトミックの教室だけではなく、
 ここに通うまでの時間もあったかい時間が流れているんだな、と。

 お母さんと通った思い出。

 子どもが将来大人になり、くじけてしまうことたくさんあると思います。
 そんな時、心の支えになるのは、そんな小さな思い出です。

 
 ありがとうございます。


今日も、すべての人々にいいことがいっぱい降り注ぎますように。

2010年4月24日土曜日

子どもにピアノを習わせたいのですが。何歳が適齢期でしょうか?

リトミックの創案者である、
エミール・ジャック=ダルクローズの100年前の言葉から。


『女の子が誕生したら、あかちゃんの足を見てバレリーナにしようか、
 指を見てピアニストにしようかと話す。
 ちょっと待ってください。
 ピアノを愛好するこころを育ててからにしてください。 そうでないと、
 <お嫁>に行く頃にはピアノは蓋もあけられず
 ほこりにまみれてしまいますよ。』



日本はピアノの世帯保有率は世界一。
しかし、大人になってピアノを弾く人は最低です。

子どもにピアノを好きになってほしいのなら、
親自身が、普段からピアノを楽しむことが大切ですね。

その姿を見て、子どももピアノに興味を持つのです。


 親の背中を見て子は育つ。


なんでもそうですね。

2010年4月23日金曜日

子どもを伸ばすためには 2

前回のコラム
の続きです。


 昔。農業をしていたお母さんは背中に籠をしょって、
その中に子どもを入れ仕事をしていました。
田んぼの隅に籠を置き、その中に赤ちゃんを入れて仕事を
していました。

赤ちゃんが泣いても、お母さんには声が届きません。

サインを出しても気づいてくれないと、赤ちゃんはもっと
泣くのかと思いますが、逆です。
サインを出すことをやめてしまうのです。

うちの子は、泣かなくて手がかからなくていいわ~、と
いうのは、危険サインだと思っていただいていいと思います。


 「わたしはどこにいるの?」「僕はだれ?」「ここにいていいの?」

帰属意識というのは、わたしはここにいる、大切にされているという意識です。

家族を小さな社会のひとつとして、育んでいくことが大切です。

家は家のやりかたがある、
他の家がどう考えようと、家のやり方はこうです、という
親のしっかりとした信念が子どもの帰属意識を上げていくのです。

「自分が好き」と言えるためには、
「自分のまわりの人が好き」になることです。


リトミックのレッスンの最後に、必ずうたう歌があります。

お母さんが子どもを抱っこしてゆらゆらしながら。



  お母さんとお父さんの宝もの

                   作詞/子どものつぶやき
                   作曲/湯浅とんぼ


 じゅんちゃんはいいこ

 とってもだいじなこ

 おかあさんと

 おとうさんの

 たからもの




お母さんの優しい声と
お母さんの温かいぬくもり。

歌の最後は、

お母さんの「だいすき~~、ぎゅ~~~」




 たくさんのお母さま方から
この歌を歌うと安心して子どもが寝るようになりました、の声をいただいています。

2010年4月22日木曜日

子どもを伸ばすためには

リトミックのレッスンで、
お母さま方にお願いしていることがあります。

 お母さんは、ここにいるんだよ。
しっかり見ているから大丈夫。何があってもお母さんは、
あなたの見方ですよ。

そんな温かいまなざしをどうぞ降り注いでください、と。

 この世に生まれてきて、泣けばお腹いっぱいにしてくれて、抱っこ抱っこで安心感を与えてくれます。
赤ちゃんの育つエネルギーとなるわけです。

人間の欲求には、ひとつひとつの段階があります。

心理学者のマズローは、欲求を次のような段階式にしました。

 (ピラミット式に表示できませんでした・・・)



5 自己実現の欲求   
4 自尊心の欲求     
3 帰属意識の欲求  
2 安全の欲求    
1 いのちの欲求      ↑



1の下から欲求から、5の欲求へと進んでいきます。

5の自己実現の欲求を満たすためには、1、2、3、4、
の欲求が不可欠だということです。


まずは、いのちの保証。
その次に安全の欲求。お母さんが側にいてふれあいを通して、
いつもここにいるよ、のサインを送り続けることによって、安全を受け止めることができるのです。


 次回は、3帰属意識「自分が好き」と言えるためにはどうしたらいいのか、について書かせていただきます。

2010年4月21日水曜日

子どもを取り巻いている様々な問題 3

前々回コラム
前回コラム
の続きです。


リトミック教育で何ができるか。

音楽体験の場を作り、様々なコミュニケーション障害を
取り除いてあげたいと思います。
音楽(リトミック)は、音楽でしか味わえない、音楽のニュアンスだったり
音の流れだったりを身体で体験することを通して、
人と人が言葉では言い表せない感情をお互いに持つことが
できます。

ひとりの子がジャンベ(アフリカのたいこ)をたたけば、
もうひとりの子がたたく。トントンとたたけば、トントンと返す。
ドドドドドドン、ドンドコドン。たんたーん、たたたん。

誰が教えたわけでもないのに、まだうまく言葉が話すことができない
1歳の子も2歳の子もお互いに音楽でお話ができるのです。

人と人がお話をするのって楽しいな、お話をして、お話が返ってくるとうれしいな。

つまり、音楽を共に味わった人同士が、心の絆を持つことが
できるのです。

リトミックが子どもだけの教育ではなく、演劇指導、歌舞伎、お寿司屋さんまで取り入れられているのは、
そういう理由があるからです。

ただ、本来ならば、地域や家庭でできることであること。
さらにそれを知っていて再確認できる教育になることを
願っています。

2010年4月20日火曜日

子どもを取り巻いている様々な問題 2

前回のコラムの続きです。



お母さま方がどうしても用事があって、子どもを預けたい
と思われた時などのために、一時預かりを利用されます。

それもいいんだけどね、と背中に子どもをおんぶされながらお話し
していました。

「こんな都会で暮らしていて、子育てしているお母さんもたくさん
いるからね。ちょっとだけ見ていてくれないかなって、
お母さんのお友達同士で預かってもらうことって出来ないの
かな~。今日は、私が預かるから、今度は、よろしくねっていう
お互い様の感覚がないのよね~。」


人はひとりでは生きていけない。周囲の人の温かいまなざしに
包まれて成長することが大切です。
大人が地域とコミュニケーションをとり、お互い様のやりとりが
出来ないと、
それを見ていない子どもたちは、できるわけがないのです。


地域の前に、家族の中でも「共生」共に生きるという実感を持つことや、
「自己存在感」自分も家族の中で役に立っているんだという
ことを味わうことが必要だと思います。

そんなに難しいことではなく、お買いものに行ったときに、
ちょっと軽い荷物を持ってもらい「お母さん、もう持てなかったの。
○○ちゃんが持ってくれて助かったわ~」の一言から。

その時の子どもの誇らしい顔をみながらほめてあげること。

そこからはじめてみませんか?


 リトミック教育でできること・・・・。今回書かせてもらおうと思ったのですが・・。長くなってしまいました!!

次回こそ!!必ず書かせていただきます!