2014年7月19日土曜日

人間の体はすばらしく精巧な機械です。心はその運転手です。日本のリトミック研究者 小林宗作先生

リトミックは体の機械組織を更に精巧にする為の遊戯です。
リトミックは心に運転術を教える遊戯です。
リトミックは心と体にリズムを理解させる遊戯です。

リズムは不思議な力で人生と宇宙を支配しています。
リズムがわかると音楽や舞踏、絵や書等がよくわかるようになります。
それらのものは等しくリズムを生命とし要素としているからであります。

リトミックを行うと性格がリズミカルになります。
リズミカルな性格は美しく、強く、すなおに自然の法則に従います。

リトミックは芸術的体操でありますから、衛生的体操のもたらす健康に併せて、
感情を近いする真の文化人の健康体を獲得することが出来ます。

文字と言葉に頼りすぎた現代の教育は、子供達に、
自然を心で観、神の囁きを聴き、霊感に触れるという様な官能を衰退させたのではなかろうか。

小林宗作

何年も前から、読むと決めてメモをしておいた本。


黒柳徹子さんが書かれた本「窓際のトットちゃん」の先生が、小林宗作先生です。
小学校の先生をされていた時に、
「音楽教育は、小学校からでは遅い、文部省の教育過程にのっとっていては本当の音楽教育は出来ないのではないか」と非常に疑問を抱くようになります。
そこで、ヨーロッパに渡り、ダルクローズに直接指導を受けました。
ルソー研究所にも立ち寄っています。








感謝です。金子君。君への感謝のいくつかがある。
子供を自然の中で育ててくれることが何より感謝だ。大きく子供らしく育ててくれることが感謝だ。自然の中で自然児にしてくれることが感謝だ。あの生活ぶりとリトミックを見るともう一度生まれかわりたい。動物園の猿みたようにし、お行儀のいいお人形にし、字でも早く教えることをいい幼稚園だと思っている世間の人々に腹が立つ。この間も、成城の幼稚園を退園した方が或る幼稚園を数回参観に行って「やっぱりここもダメだ。成城みたように遊びばかりして字を教えてくれない」と言ったそうだ。子供の生活の本領を知らぬ親にも困る。


その後、宗作先生は幼稚園自身の批判を加えながら幼稚園では何をすべきかを模索しながらまとめています。
「・・幼稚園の保育の内容が小学校の低学年の教育の内容と混同されてはいないか。幼稚園では概念的な智育は、これを行う時期ではないと思う。(これは当然なので、誰でもそう思うている事であろうが、実際になると私は安心していられない)幼稚園では後で大きくなってから智的に扱わるる時に、これを正しく理解する事の出来る感受性の基礎、即ち感性を醒し、発達せしむる為に、いろいろな生活経験内容を豊富ならしめて置けば良いと思う。(中略)幼児教育の内容は如何にしたらよいか。便宜上項目に分けて記述はするが、実際は項目に分ける事は出来ない未分化の状態で、すべてを扱わなければならないことを承知して置いて頂きたい。


こどもとリトミックの今日と明日 

戦時中でも、なぜ自由な学校運営が出来たのか。今、海外の教育がたくさん日本に入ってきて実践をしようとしているけれど、小林宗作先生は、あの当時に取り入れていた。

教育は、目先のことにこだわってはいけない。20年先を見なさい。

小林宗作先生の教え子たちは、今、輝いています。





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