たららら~~んと音をそっと添えてみます。
「なんか楽しそう」「ふんわりした感じ」「おばけが歩いているよう」「黄色い感じ」
たったひとつの音で、何かが伝わってきますね。
それはその人それぞれの感じ方で違います。でも、何か感じることができます。
ここで、だらだらと言葉を並べることよりも、お話をするよりも、
音楽はなによりも伝導力があります。
子どもたちは、この「音楽」を使って、その「音楽」のうねりに乗り、
表現しています。
今日は何の乗り物に乗っていこうか?子どもたちは口々に言います。
「新幹線!」「ヘリコプター!」「自転車!」「パワーショベル!」・・・
それでは、(これはおもしろそう)パワーショベルに乗っていきましょう。
ガタガタの音楽に合わせて、
土を掘る動作をする子、ガタガタと進む様子を表現している子、
パワーショベルにランプがついているのでしょうか。頭に何かピカピカと光るものを表現している子。
もちろん、お母さまも子どもたちと同じ動きはしていません。
これって、とっても素晴らしい!
お母さんが表現することを、まず楽しんでくださっている。
それを見て、子どもたちも自分の思いを体で表現している。
おともだちの動きと自分の動きは違うことを、この経験からもわかりますね。
「カーブ(の音楽)!」
パワーショベルが右に左に揺れます。
急に音楽が止まりました。みんなも止まります。
違う動きをしていたのに、音楽に合わせてみんなの息がそろいます。
人と人がかかわり、かかわるということは、コミュニケーションを楽しんでいることですね。
たまにはぶつかります。たまには失敗もします。たまには転んでしまいます。
そこから、今度はどうしたらいいのかなって、子どもたち自身が経験から学んでいきます。
それも、大好きな「音楽」で楽しい時間を過ごしながら。
川田智子(音楽の力ってすごいね。)
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