赤ちゃんだけど、本当はお話出来るのよ。
そうね、なんで、みちこ、っていう名前なのか。
そこからお話しようかしら。
急とか、突然とか、みんなわかっていると思うけれど、
かわだ先生ったら、そういうのが、大好きでしょ。
それもね、ゴリラの曲が流れている時よ。なんで、ゴリラで、わたしなのか。
いやになっちゃうわ。
かわだ先生の話だと、
来年度から、リトミック研究センターの指導カリキュラムが変わるらしいわ。
ちょっとだけね。教材も、変わるんだって。
新しいもの好きでしょ。そして、自慢するのが好きでしょう。
みんなと、新しいリトミック、ああ、新しいって言っても、リトミックは100年続いている
歴史ある教育ね。
時代は流れるから。そうよ。わたしも、こんな赤ちゃんの顔をしているけれど、実は、
もう、50歳、やだわ。女性に歳を聞くのは失礼よ!
ん、失礼。
で、お話をもどして、STEP3で、ゴリラの曲に合わせて、数の認識を高めよう、という指導があるの。
「みちこぉ~~~!」
かわだ先生がよぶのよ。名前は、きっと、思いつきで考えたんだわ。
まあ、みちこ、であっているけどね。
そして、何をされたと思う?
こんな赤ちゃんなのに(50歳だけど)、ゴリラよ!ゴリラ!
もう、疲れちゃったわ。
それが、先週ね。
今日はね、うれしかったわあ。かわだ先生に呼ばれたんじゃなくてね。
みんなに、
「先生、みちこはぁ?」
「みちことゴリラしたい!」
はりきっちゃった。わたし、みちこだけど、ゴリラが得意になったみたい。
その後ね。
「わたし、抱っこする!」
「わたしも、抱っこする!」
「泣いてるかもしれないから、ゆらゆらする!」
わたしをみんなが囲んでくれたの。ひとりずつね、音楽に合わせて(ああ、その時、かわだ先生がピアノを弾いてくれたのかもしれないわ。)ゆらゆらしてくれたの。
「寝たかな?」
「寝てないよ。」
「次、わたしがするね。」
「うん、いいよ。」
わたし、みんなのやさしさに包まれて、目を閉じてしまったわ。
「せんせ、みちこ、ねたみたい。」
「ねたの?」やっとかわだ先生の声が聴こえてきたわ。
おふとんを用意してくれて(そこにあったマットらしいけれど)、そーっと寝ようかと思ったら。
頭が落ちてしまって、泣いてしまったの。
「みちこ、泣いてる。」
「みちこ、泣いてる。」
「みちこ、起きちゃった。」
「もういっかい、ゆらゆら抱っこして寝せないと!」
「しーーーー。」
「しーー。」
わたし、寝てしまってその後わからないけれど。
リトミックレッスン終わりの挨拶。
「さよならあんころもちまたきなこ」
すごーく小さい声だったみたい。
「せんせ!だめ!大きい声出したら、みちこ起きちゃう!」
これで、リトミック終わります。
ありがとうございました。
(小さい声で。)
ありがとうございました。
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